クレアチニンの逆数で透析導入時期が予測できる?腎臓病患者の私が試してみた結果
私は約5年前に腎臓病になってから腎臓病保存期の治療や食事療法などをしてきましたが、最近ふと疑問に思うことがあります。
私はまだアラサーなので将来、子供が出来たり、マイホームを建てたりなど将来の計画を立てていると、どうしても透析導入時期が気になってしまうことがあります。
透析が必要になると、週3回くらいは通院が必要になったり、今までのように仕事ができなくなるなど人生にも大きな影響を与えてしまいます。
そこで今回は毎月の腎臓内科の通院時に測定しているクレアチニンの値から大まかな透析導入時期が予測できる「透析導入時期簡易予測法」を試してみました。
クレアチニンの逆数で透析導入時期が予測できる?
今回は以前ブログでも紹介した、佐中孜先生の「慢性腎不全保存期のケア 第三版」で紹介されていた透析導入時期の簡易測定法を試してみました。
>> 佐中孜先生の「慢性腎不全保存期のケア 第三版」を読みました
クレアチニンの逆数による腎不全の進み具合や、治療効果、透析療法導入時期の簡易測定(予測)法
クレアチニンの逆数は、1÷血清クレアチニン値(1 / Cr)で求められる。それを時間経過を追って線で結ぶと、かぜをひいたり、治療を始めたりなど、特別のことがあると変化するが、自然経過では、図3-5、図4-6〜8、図4-10のように患者それぞれに固有ともいえる一定の勾配をもった直接として表すことができる。すなわち血清クレアチニン値(Cr)の逆数の経過は、直線的に変化するので、時間軸(水平軸)との間にできる図のような勾配(傾斜角度)が小さくなるほど、腎障害の進行速度は遅い。そのときに治療を開始しているなら、腎機能の悪化傾向に歯止めがかかった状態も判定できる。したがって、1 / Crによって、治療の効果判定だけでなく、透析療法を始めなくてはいけない時期までも予測できることになる。
1 / Crは腎不全がどのくらいの速さで進んでいるかを推察することができる。
慢性腎不全保存期のケア 第三版 P64
書籍内の図は載せられないので、簡単な図で説明すると以下のようになります。
クレアチニンの逆数(1 / Cr)を線で結んでいき、透析導入ラインとぶつかったところが、おおよその透析導入時期ということになります。
勿論、途中で特別なことがあれば、これよりも透析導入時期が早まったり、遅くなったりすることはあると思いますが、簡単な予想には使えそうですね。
腎臓病患者の私が透析導入の簡易予測を試してみました
今回は先程の図を参考に私の今までの約5年間の数値をグラフにプロットしてみました。
今回は食事療法の効果を確認する意味でも、食事療法開始した月を0として、食事療法開始前後でクレアチニンの逆数(1 / Cr)を比較してみました。
まず、クレアチニンの逆数(1 / Cr)をもとにエクセルで引いたトレンドラインを見てみると、なんとほぼ勾配なし。
透析導入ラインとも平行なので、このままの推移なら透析導入はしないという結果になりました。
勿論、透析導入しないのであればそれに越したことはないのですが、今回は少し拍子抜けする結果になりました。
私の場合は腎臓内科に通院してから、初めの頃はステロイドによる治療を行っていたので徐々に腎機能が改善していましたが、ある一定まで行くとそれ以上は改善せずに、少しずつ腎機能が悪くなるという傾向にありました。
クレアチニンも安定せず、通院のたびにかなり上下することが多かったのですが、食事療法を本格的に開始したあとはクレアチニンの上下幅が小さくなり、腎機能も全くの横ばいという形になりました。
私の場合は過去5年間を振り返ってみると、食事療法が出来ていない時期はクレアチニンがかなり上下することが多かったので、クレアチニンが安定しているということは食事療法が上手くできている証なのかも知れません。
私が実践している腎臓病の食事療法については以下の記事で説明しているので興味のある方は確認してみてください。
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