2022年6月外来受診【食事制限には弁当や惣菜も活用しよう】
先日は6月の腎臓内科の外来受診日でした。検査結果や管理栄養士からの食事指導で勉強になったことなどを共有します。
2022年6月の検査結果
今月はクレアチニンが「1.71」、eGFRが「40」と前回からほぼ現状維持でした。
前回よりはクレアチニンが少しだけ上がっていますが、グラフで推移を見ると改善傾向にあることには変わりはありません。
次回の診察では年に一度のCT検査があり、CT画像で腎臓の正確な状態が確認出来るので楽しみです。
尿素窒素とクレアチニンの関係性
今回は主治医から尿素窒素とクレアチニンの関係性について教えていただきました。
尿素窒素÷クレアチニンは通常 10になります。
10以上の場合にはたんぱく質の摂り過ぎやカロリー不足が疑われます。
私の今回の検査結果では尿素窒素が16、クレアチニンが1.71と尿素窒素÷クレアチニンが10以下なので正しい食事療法が行えているという一つの目安になるそうです。
ちなみに、以前このブログでも紹介した「慢性腎不全保存期のケア 第三版」にも以下のような記載がありました。
血清尿素窒素値÷血清クレアチニンが10以上のときは何を考えたらよいか
とくに、絶食あるいは低エネルギー食、発熱、感染症、糖尿病、悪性腫瘍、大手術術後、副腎皮質ステロイド剤服用中などでは、体の消耗も激しく、体のアミノ酸もエネルギー源として利用される。ちなみに、筋肉 1,000 gが壊れると約 40 gの尿素窒素が体の中にできる。
このことはまた後で述べるが、腎不全の食事療法では十分なエネルギー摂取を必要とするという理由の1つで、大変重要である。
血清尿素窒素値÷血清クレアチニン値は通常 10 になる。したがって、それ以上になると、腎機能低下による蓄積以外に、表 3-2 のような理由のために尿素窒素がたまってしまったことを意味する。
血清尿素窒素値÷血清クレアチニンが10以下のときは、何を考えたらよいか
蛋白質制限食がかなりうまくいっている患者の場合に、このような値がみられる。
慢性腎不全保存期のケア 第三版 P61
関連記事：佐中孜先生の「慢性腎不全保存期のケア 第三版」を読みました
尿素窒素÷クレアチニンの値が10以上の方は食事療法の内容に問題がないか一度主治医に確認してみても良いかも知れませんね。
今月の管理栄養士による栄養指導（2022年6月）
今月も病院で管理栄養士からの栄養指導があり、24時間蓄尿による食塩やたんぱく質摂取量の測定結果と、自分でした栄養計算を照らし合わせて答え合わせをしました。
答え合わせの結果は以下の通りです。
| たんぱく質摂取量 | 食塩摂取量 | |
|---|---|---|
| 自分でした栄養計算 | 43.4g | 5.6g |
| 24時間蓄尿による測定 | 39.71g | 6.07g |
栄養計算結果と24時間蓄尿による測定結果で多少の誤差はありますが、食事制限の指示量内にはほぼ収まっているため問題ありませんでした。
食事制限には市販のお弁当やお惣菜も上手に活用しよう
私の場合は子供が生まれたばかりであまり料理をする時間が取れないため、最近はスーパーのお弁当やお惣菜を購入する機会が増えています。
食事制限をしているので出来るだけ自炊をした方が良いと思いつつも、実際には毎日しっかりと計量、栄養計算をした料理を作るのはとても大変です。
実際に今回の24時間蓄尿をした日の献立はこんな感じでした。
朝食：カレーパン（市販）
昼食：ねぎとろ丼（低たんぱくご飯に市販のねぎとろを乗せる）、ひじき煮（市販）
間食：シュークリーム（市販）
夕食：お弁当（市販）、ソフトドリンク
事前に炊いて冷凍しておいた低たんぱくご飯以外は全てスーパーで買ったお弁当やお惣菜です。
ただし、市販のお弁当やお惣菜を買う際には必ず栄養成分表示を確認し、指示量の範囲内にはきっちり収めるようにしています。
また、市販のお弁当やお惣菜だけではカロリーが不足するため、指示量の範囲内でシュークリームやソフトドリンクなどでカロリーアップも欠かしません。
こういったポイントを押さえれば市販の食材でも十分食事療法は可能で、実際に私の腎機能の値も安定しています。
通販で低たんぱく弁当や低たんぱくお菓子なども購入しておけばたんぱく質もさらに低く抑えられるので、その分選べるお惣菜のバリエーションも増えますよ。
栄養指導の際には管理栄養士さんに食事記録ノートを見て貰っていますが、腎機能が安定しているのであればスーパーのお弁当やお惣菜を活用するのは全く問題がないとお墨付きをいただきました。
食事療法は継続することが何より重要なので、無理のない範囲で楽しく食事療法をしていきましょう。